形而上学の問題
形而上学が学問として発展するにつれ、さまざまな問題が議論されるようになりました。
ここでは、そのいくつかの問題を見てみましょう。
「神」の存在を問う
形而上学とは、形のないものを扱う学問です。
そもそも、ヨーロッパ哲学の基礎として発展してきた形而上学には、その根幹に「神」の存在を問うということが根強く含まれています。
その前提には、「神」が存在するということがあったわけですが、無神論という概念が現れてくると、その前提が崩れてきてしまうことになります。
無神論には、唯物的無神論と観念的無神論が存在しますが、唯物的無神論が進化していきついたのが、マルクスの共産主義となるのです。
「存在」を問う
「存在」の意味を問うのが形而上学の命題ですが、その前提となる「存在」の定義も、また議論の対象となります。
どこからどこまでを「存在」とみなすのか、空間的・時間的に「存在」することはどういう意味を持つのか。
「存在」を認識できない対象に対する議論には意味があるのか。
それは不可知論ではないのか。
近代においては、実証主義や懐疑論の立場から、形而上学の本質を問う議論もなされるようになりました。
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形而上学の批判
形而上学とは、実在する物質や数式を扱う学問ではありません。
そのため、時として机上の空論のそしりを受けます。
論理実証主義を重んじるウィーン学団は、20世紀の前半に、形而上学上の対象は、論理的・経験的に検証できないため無意味だとし、形而上学批判を行いました。